「子ども」って何だ?

yamaの独り言
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「子ども」とは、大人に比べればまだまだ未熟で、自分一人では生きていくことができない存在です。しかし、「子ども」はいつまでもそれに甘んじているわけではありません。未熟であるからこそ、一人では生きていけないからこそ、「早く成長したい」、「一人前になりたい」と強く望んでいるものなのです。

 

「子ども」は自分で学ぼうとする力を持っている

「子ども」たちは、いつまでもそのままでは生きていけないことを本能的に知っています。ですから、一日でも早く自立して自分の思うように生きていける様に、様々な体験を通していろいろなことを学ぼうとします。教えられて学ぶのではありません自分の体験から得たものを吸収し、自分で育つ力を持っています。幼い「子ども」を見ていると、飽きもせずに何かを見つめ続けていることがあります。そんな時、子どもたちはその何かについて一心不乱に学んでいるのです。また、飽きもせずに同じことを繰り返していることもあります。そんな時、子どもたちはその何かを一所懸命に練習しているのです。子どもたちには誰にも教えられなくても自分で学び取ろうとする力があるのです。

 

「使わない」能力は「使えなく」なってしまう

生き物は、普段よく使うところは発達し、逆に、あまり使わないところは退化してしまうことが知られています。また、無駄な力を使うことは生き抜くために不利になりますから、動物はできるだけ楽な方法を選ぼうとします。
子どもたちにも同じことが言えます。もともと持っていた自分でぼうとする力も使わないでいれば、やがて使えなくなってしまいます。「教えすぎるのはよくない」などと言われることがありますが、大人が先走りして、何でもかんでも教えてしまうと、子どもたちは自分で学ぼうとする力を失ってしまいます。自分であれこれ考えたりいろいろと試したりするより、教えられたことを何も考えずにそのまま鵜呑みにしてし待った方がずっと楽ですから、教えてばかりいると、子どもたちは考えたり試したりしなくなってしまいます。
時おり、yamaは親御さんたちから「問題文をよく読まないので困っている」旨の相談を受けることがあります。普段の学習の様子を聞いてみると、親御さんが子どもたちの横について教えていることが多く、時には子どもたちの代わりに親御さんが問題文を読んでやったり、問題文の意味を説明したりしている、などと聞くことも少なくありません。そんな時、yamaは「問題文を自分で読ませてください。問題文の意味も教えないで自分で考えさせてください。」などとアドバイスします。親御さんが問題文を読み、問題文の意味まで説明してしまうと、子どもたちが問題文を読む力や、問題文の意味を考える力を失ってしまうからです。教えるつもりで、子どもたちの力を削ってしまうのはよくありません。

 

子どもたちにとっての一番のご褒美は親の笑顔

「子ども」たちは、自分一人だけでは生きていけないことも本能的に知っています。ですから、親の目(特に母親の目)を引きつけようとします。幼い「子ども」にとっての一番のご褒美は、親の笑顔(特に母親の笑顔)です。今、習っていることがわかろうがわかるまいが、そんなことは関係ありません。できようができまいが、親(特に母親)が笑って見てくれればそれでいいのです。幼い子どもが勉強を頑張っているなら、それは自分の学力が上がるのが嬉しいからではありません勉強を頑張ったら、親(特に母親)が笑って見てくれるからなのです子どもたちは褒められるのが好きなのではありません。褒めてくれるときの親の笑顔(特に母親の笑顔)が好きなのです。
このことはけして悪いことではありません。むしろ、この性質があるからこそ、子どもたちをうまく育てていけるのです。しかし、このことを気づかないでいると、思わぬ落とし穴にはまってしまうこともありそうです。
子どもたちに勉強を教えるときには、できればご自分の本心を捨てて、テレビドラマの先生役にでもなったつもりになってください。役者になりきったつもりで、表情や声色まで演じてみてください。特に気をつけて欲しいのが、子どもたちが間違った時の表情です。
子どもたちに宿題などを教えていると、書く前に問題の答えを口に出してしまう子どもがいます。そんな時、子どもたちは教えている大人の表情をそっと見ています。大人が微笑むのを見て初めて答えを書こうとします。ところが、大人が眉根を寄せたりすると、慌てて「違う違う、○○だった」などと言い直そうとしたります。大人たちの表情を見て、笑顔になってくれそうでなければ慌てて他の答えを準備するのです。言い換えれば、自分の答えが当たっているかどうかを大人の表情を読んで判断しているのです。これはけしてよいことではありません。こんなことを繰り返していると、答えが当たっているかどうかを子どもたちが自分で判断できなくなってしまいます。それどころか、失敗や間違いを過度に恐れるようになってしまうこともあります。少しでも不安があれば答えを書かなくなってしまい、学習に対する積極性を失ってしまうのです。
ですから、少々意地が悪いよう似も思えますが、子どもたちが答えを書き終わるまでは、表情を意識的に変えないようにしてください。できれば、最初から最後まで軽く微笑むか、柔らかい表情で見守ってあげてください。

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